関係者各位
いつも大変お世話になっております。
元道庁職員の振興局太郎でございます。
標記の件につきまして、下記のとおりお知らせいたします。
道新にコメントが載りました
先日、北海道新聞の記事を拝見しました。

記事中では北海道庁のマスコットキャラクターである「ドーチョくん」をはじめ、多数存在する道庁のキャラクターについて取り上げられていました。
そしてありがたいことに、記事中には私が投稿したコメントも採用されていました。
もっとも、誤解のないよう先に申し上げておくと、私はドーチョくんが嫌いなわけではありません。
むしろ大好きです。
現職時代にはドーチョくんが印刷されたポロシャツやパーカーを購入していましたし、今でも普通に着ています。
ブログで色々と道庁に対して批判的なことを書いている私ですが、だからといって何でも否定したいわけではありません。
というか、私のそれは批判(クレーム・暴露・誹謗中傷)ではなく、どうぞ反論してください、理論面でブラッシュアップさせてくださいという問題提起です。
話が少しそれましたが、今回はそんなドーチョくんについて少し真面目に考えてみたいと思います。
ドーチョくんは意外と古参キャラ
まず前提として、ドーチョくんは決して最近生まれたキャラクターではありません。
もともとは北海道電子自治体共同システムや電子申請サービスのPRキャラクターとして登場したもので、道庁の情報政策分野では比較的有名な存在です。少なくとも道庁職員であれば、一度は見たことがあるのではないでしょうか。
というか、情報政策課のページトップに鎮座しているので、見たことない人いないと思います。
ところが、不思議なことがあります。
それなりに長い歴史を持ち、庁内でも活用されているにも関わらず、一般道民の認知度は決して高くありません。
実はこれ、庁内でも同じです。
私が現職時代、自分の名刺にドーチョくんを載せていたことがあります。
すると上司から、

これ何のキャラクター?
と聞かれました。
正直

え?(なんで知らんの?)
情報政策課でもない部署だったので仕方ない面もありますが、道庁職員ですら知らないケースがある。
まして一般道民に浸透するのは簡単ではありません。
なぜ知られないのか
では、なぜドーチョくんは広く知られないのでしょうか。
理由はいくつかあります。
まず第一に、利用者が限定されることです。
ドーチョくんが担当しているのは、
- 電子申請
- DX
- 情報システム
といった分野です。
行政手続を頻繁に利用する事業者であれば接点がありますが、多くの道民にとっては関わる機会が少ない。
札幌市のように毎日の暮らしに直結する行政サービスとは性格が異なります。
そもそも北海道庁の仕事は、住民向けというより企業や団体向けの業務が多い。 そのため、マスコットキャラクターが活躍できる場面そのものが限られています。
第二に、キャラクターが多すぎます。
記事でも紹介されていましたが、北海道庁には実に多くのマスコットキャラクターが存在します。
- 環境忍者えこ之助
- どこでもユキちゃん
- エネーズ
- チロべし
- つくつくオホーツクん
- モニタくん・モモちゃん
- あるある家
- ちえ子さん
※めんどくさいのでリンクは貼りません
“つくつくオホーツクん”までは在職中知っていましたが、それより下のキャラは名前も聞いたことない…。
各部局、各振興局がそれぞれ広報目的でキャラクターを作ってきました。
もちろん作ること自体は悪いことではありません。
しかし、利用者から見れば、「結局どれが公式なの?」という状態になります。
そして第三に、道庁特有の異動文化があります。
担当者は数年で異動します。せっかくキャラクターに愛着を持ち、活用方法を考えていた職員がいても、異動してしまえばそこでリセットされる。
さらに行政機関のSNS運用には様々な制約があります。流行に乗った発信や柔軟な運用は簡単ではありません。
そうした環境では、キャラクターを育てることよりも、“昨年と同じ感じで維持すること”が目的になりがちです。
なお、この点で私が以前から気になっているのが“北方領土エリカちゃん”です。
あのアカウントは比較的自由度の高い、というかたまにぶっ飛んだ発信をしており、正直なところ「運用ルールどうなっているんだろう」と少し興味があります。
独立行政法人であるため、道庁とは組織が違いますが恐らく何らかの工夫があるのでしょう。

本当に問題なのはキャラではない
ここまで読むと、
「じゃあキャラクターを減らせばいいのか」という話になりそうですが、私はそうは思いません。
問題はキャラクターそのものではありません。
- 作る文化はある
- しかし、育てる文化がない
これが本質ではないでしょうか。
実はこれは道庁のマスコットキャラクターに限った話ではなく、行政組織全般に見られる傾向です。
新しい事業は始まる。新しい制度もできる。新しい計画も作る。
しかし、その後十年単位で人や事業を育て続ける仕組みはあまり得意ではない。
結果として、“存在はしている”けれども“広く知られてはいない”という状態が生まれます。
ドーチョくんも、その一例なのかもしれません。
私はドーチョくんが嫌いではない
最後に改めて申し上げます。
私はドーチョくんが嫌いではありません。
むしろ大好きです。現職時代にポロシャツやパーカーを買っていたくらいですから。
好きだからこそ思うのです。
もっと知られても良いのではないか、と。
北海道庁にはキャラクターが足りないのではありません。
むしろ十分過ぎるほど存在しています。
本当に必要なのは、新しいキャラクターを作ることではなく、今いるキャラクターを長く育てていく仕組みなのではないでしょうか。
そしてそれは、キャラクターに限らず、行政組織の人材育成全体にも共通する課題なのかもしれません。
以上、ドーチョくんの認知度向上策についてお知らせいたしました。
何卒よろしくお願い申し上げます。
令和8年6月13日
北海道庁生存戦略部
異端企画局
内部是正推進課非公式記録整理係
主事 振興局太郎
この記事は、元道庁職員としての個人的体験と見解に基づいています。
行政・公務員の世界に関心のある方の参考になれば幸いです。


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