【内部連絡】ペンネーム変更に伴う発信方針の整理について

北海道庁

関係者各位
いつも大変お世話になっております。
元道庁職員鈴木邪道あらため振興局太郎でございます。
標記の件につきまして、下記のとおりお知らせいたします。

なぜペンネームを変えるのか

まず最初に申し上げますと、「鈴木邪道が処分された」という事実はございません。
…最近は北海道庁職員の懲戒処分に関する報道も散見されますので、少しだけ時事ネタを拝借しましたが、もちろん冗談です。
“処分”ではなく、“自主的な名称変更”であります。

北海道職員8人懲戒 好意伝える大量メールのセクハラなど:北海道新聞デジタル
北海道は7日、同僚の女性職員に好意を伝えるメールを大量に送るなどのセクハラ行為を繰り返した総務部の男性管理職(58)を減給10%6カ月とするなど職員8人の懲戒処分を発表した。...

では、なぜ変えるのか。
理由は単純で、発信の性格が明らかに変わってきたからです。
かつての私は、元職員という立場から、北海道庁という組織に対する違和感や問題意識を、当局に対するある種のアンチテーゼとして提示することに重きを置いていました。

その姿勢自体は今も変わりませんが、最近の議論、とりわけnoteで北海道庁について執筆している北の役人さんという方とのやり取りを通じて、自分の関心が“個別事象への批評”から“制度構造の分析”へと軸足を移していることを自覚しました。

世代差、採用区分、給与制度、地域経済構造…

議論を深めれば深めるほど、必要なのは挑発的でキャッチ―な立ち位置ではなく、前提条件を揃えるための冷静な整理だと感じるようになりました。

名前は記号に過ぎませんが、その記号が発信の方向性を規定することも事実です。
現在の発信内容と「鈴木邪道」という看板のあいだに、わずかながらズレが生じ始めていました。
その違和感を解消するための改名であり、撤退でも転向でもありません。
発信のフェーズが一段変わった、その確認作業に近いものです。

「鈴木邪道」という時期

鈴木邪道」という名には、当時の私なりの意図がありました。

入庁した頃の北海道庁には、独特の空気感がありました。
組織文化、価値観、物事の進め方…
新卒で初めて入った組織に身を置きながらも、どこかで違和感を抱えていた自分がいました。
その違和感に耐えられず、退職(転職)というある種道庁組織からの脱落を言語化するために、あえて“真っ直ぐな道”の対極にある「邪道」という言葉を選んだのです。

元職員が組織を論じる以上、一定の緊張関係は避けられません。
内部論理に迎合せず、かといって無責任な外野にもなりたくない。
その中間に立つための記号として、「邪道」という語は都合が良かった。
北海道庁に対するアンチテーゼとしての立場を明確にし、自分自身を縛る意味もありました。

実際、その名前は一定の役割を果たしました。問題提起としては分かりやすく、スタンスも伝わりやすい。
しかし同時に限界もありました。
どうしても感情的なアンチに見られてしまう可能性が付きまとい、制度論を展開しても色眼鏡で読まれる懸念があった。

それは私の本意ではありません。
「邪道」は必要な時期の看板でした。
けれども、発信の軸が制度と構造、そして地域課題へと移るのであれば、別の記号の方が適している。そう判断したということです。

制度を語るという立場へ

今回の改名は、単なる看板の付け替えではありません
私自身の立ち位置を、より明確に定義し直す作業でもあります。
これまでの発信には、個別の出来事や特定の判断に対する批評が少なからず含まれていました。
しかし投稿を重ねるうちに痛感したのは、問題の多くは個人の資質や一時的な判断ミスに還元できるものではないという事実です。
行政組織における意思決定は、制度設計、評価体系、財政構造、さらには地域経済の制約条件といった複数の要素に規定されています。

個人を論じるよりも、構造を解剖するほうが本質に近づけるのではないか。

その思いが強くなりました。
とりわけ北海道のような人口減少・広域分散型社会においては、制度と地域構造は不可分です。
採用区分の違い、賃金テーブルの設計、人事ローテーションの慣行…それらは単なる内部ルールではなく、地域経済と行政サービスのあり方を左右する装置でもあります。
したがって、論じるべき対象は誰かの善悪よりも、制度がどのようなインセンティブを生み、どのような帰結をもたらしているのかという点にあります。

今後は、北海道という地域空間の中で制度がどのように機能し、北海道庁がどのような限界を抱えているのかを、できる限り前提条件を揃えたうえで検証していきたい。
感情の強度ではなく、分析の精度で語る立場へ。
その意志表示が、今回の改名の核心です。

なぜ「振興局太郎」なのか

新しい名を「振興局太郎」としたのは、北海道という地域文脈を正面から引き受ける意思表示です。
振興局は、道政における広域行政の現場拠点であり、本庁と地域をつなぐ結節点でもあります。
政策が紙の上で完結せず、実際の市町村や住民生活に接続される場所。その視点に立って物事を考えたいという思いを、この名称に込めました。

同時に、「太郎」とあえて付したのは、過度に権威的にならないための工夫です。
制度や地域を語るときこそ、一定の軽やかさが必要だと考えています。

内部を知る者としての視点は持ちつつも、どこか一歩引いた観測者であること。
その距離感を示す記号が「振興 局太郎(しんこう きょくたろう)」です。

その先の道で何を書くのか

改名にあたり、今後の発信内容についても明確にしておきます。

第一に、政治・行政制度です。
とりわけ北海道という地域において、制度設計がどのような帰結をもたらしているのかを検証していきます。
予算編成の仕組み、人事制度、議会との関係、国との役割分担―時に個別の是非を論じつつも、構造そのものを可視化する作業を続けます。

第二に、地域のニュースです。
ただし、単なる時事解説ではありません。報道の背後にある制度的背景や、意思決定のプロセスに目を向けます。
なぜその判断に至ったのか。どのルールが作用したのか。地域行政は積み重ねの結果として現れます。
その積み重ねを丁寧に読み解くことを目指します。

第三に、行政文化です。
組織には暗黙の了解や慣行があり、それが制度運用に大きな影響を与えます。
公務員という職業の行動様式、評価の空気感、責任の取り方。
外からは見えにくい部分こそ、冷静に言語化する価値があると考えています。

そして最後に、若干のアフィリエイトも続けます。
ただし、それは単なる収益目的ではありません。
実際に社会人として働くなかで役立ったもの、北海道で生活するうえで有益だと感じたサービスや書籍、道具類を、自分なりの視点で紹介していきたいと考えています。
制度や地域を論じるとき、抽象論だけでは完結しません。
日々の仕事術や情報収集の方法、生活環境の整え方といった具体的な実践があってこそ、思考は形になります。紹介という行為そのものが、自分にとっては気づきや思考の整理のプロセスでもあります。
当ブログの目的は収益化そのものではなく、制度と地域を観測し続けるための基盤を整えることにあります。
実用的な紹介記事もまた、その観測活動の延長線上に位置づけるものです。

振興局太郎としての発信は、感情の強度ではなく分析の精度を重視します。
北海道という広大で難しい地域を、制度というレンズを通して観測し続けること。
それが今後の立ち位置です。名前は変わりますが、問題意識は変わりません。
むしろ、より構造的に、より持続的に深めていきます。

以上、ペンネーム変更についてお知らせいたしました。
何卒よろしくお願い申し上げます。

令和8年3月2日

北海道庁生存戦略部
異端企画局
内部是正推進課非公式記録整理係
主事 振興局太郎

この記事は、元道庁職員としての個人的体験と見解に基づいています。
行政・公務員の世界に関心のある方の参考になれば幸いです。

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